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【初心者から楽しめる日帰り登山】十方を観望する圧巻の眺望!十観山の難易度別コース紹介

【初心者から楽しめる日帰り登山】十方を観望する圧巻の眺望!十観山の難易度別コース紹介

十観山(じゅっかんさん)は、長野県青木村にある里山です。同じく青木村にある夫神岳、子檀嶺岳と一緒に青木三山として地元の人々から親しまれています。

十観山という名前の通り、山頂からは360度の大展望が広がっています。もっとも簡単なルートからは、標高差350mほど時間にして1時間もあれば登ることができるため、初心者の方の登山デビューにもおすすめです。

この記事では、十観山の基本情報や魅力、登山コースごとの特徴などを紹介しています。十観山登山を計画している方や、興味がある方はぜひ参考にしてみて下さい。

十観山の基本情報と魅力

十観山の標高は、1285mと里山や低山と言われる部類ですが、青木三山の中では最高峰になります。

ごつごつと荒々しく独特な山容の子檀嶺岳、ピラミッド型できれいな見た目に雨乞い信仰の夫神岳、そして十方を観望する眺望が広がっている十観山とそれぞれ異なる特徴をもつ三山が青木村にはそびえています。

十観山は1年中登ることが可能ですが、冬には積雪があり十分な装備と経験が必要です。初心者の方にもおすすめの時期は、春から夏にかけて山野草のお花が楽しめます。

山の名前十観山(じゅっかんさん)
標高1,285m
エリア甲信越
詳細情報十観山の地図・天気

魅力その①十方の山々を眺める展望

十観山という名前は、あらゆる方向の”十方”を眺め見渡す”観望”ができることからついたと言われています。

まさにその由来通り、眼下に広がる青木村の田園風景や上田市の街並み、そして北アルプス、南アルプス、北信五岳に四阿山や浅間山など多くの山々を眺めることのできる好展望の山です。

十観山コースでは1時間ちょっとで登ることができる割に、これぞ登山の醍醐味といった眺望が期待できるので、初心者のデビューから上級者まで多くの方々におすすめできる山です。

魅力その②ハイキング感覚で登れる手軽さ

写真はイメージです

十観山は、青木三山の中でも最も標高の高い1285mですが、青木三山の中で最も手軽に登れる山でもあります。メジャールートである十観山ピストンコースの登山口である信州昆虫博物館の標高はほぼ1000mです。標高差は375mと小さく、またコースタイム上は1時間30分程度で登頂可能です。

コース自体も歩き始めは無舗装の林道で足を慣らし、後半の登山道はよく整備されており歩きやすい道です。途中には清潔に清掃されたバイオトイレもあり安心です。

山頂部は平たんな広場のような空間が広がっていますので、山飯や山カフェなどゆっくり休憩するのに適しています。木々の間から眺める景色を堪能しながら思い思いの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

魅力その③周囲に点在する数々の名湯

青木村には田沢温泉や沓掛温泉、塩田平の別所温泉、さらにその隣には鹿教湯温泉、反対側には室賀温泉など、十観山の周りには多くの温泉があります。

十観山のふもと、田沢温泉の歴史は古く平安時代後半の開湯と言われています。仙人湯として不老長寿の湯と呼ばれ、また、金太郎を生んだという伝説の残る温泉です。共同浴場の「有乳湯」の泉質はアルカリ性単純硫黄温泉で、加水も加温もない源泉かけ流しになります。

青木村には、沓掛温泉という温泉地もあります。現在では旅館が2,3軒ですが近隣の温泉地をはるかにしのぐほど賑わっていたようです。平安時代からある歴史の深い温泉で、登山の疲れを癒してはいかがでしょうか。

他にも1400年の歴史をもつ別所温泉や、鹿に扮した文殊菩薩が猟師に教えた鹿教湯温泉など、趣のある温泉街を拠点にした登山旅行もおすすめです。

十観山の難易度別おすすめ登山コース

【気軽に手軽にハイキング感覚で!】十観山ピストンコース

①横手キャンプ場→35分→②標高1058m地点→40分→③山頂→30分→④標高1058m地点→30分→⑤横手キャンプ場

必要日数日帰り登山
総コースタイム※2時間15分
距離約3.8km
累積標高約375m
難易度★☆☆☆☆

信州昆虫資料館に向けて青木村から山を上っていくと、左手に駐車スペースがあります。無舗装ですが、10~15台ほど停められるスペースがあります。

道向かいには、男女別で清潔な十観山登山口トイレがあります。少し舗装路を歩くと、信州昆虫資料館の看板脇から未舗装の林道に入っていきます。

十観山山頂まで2kmと書かれた案内板からおおよそ1時間ほどの登山になります。だらだらと登っていく無舗装の林道を進んでいきます。

途中、夫神岳や青木村などの展望が開けるところもあります。1kmほど進んでいくと、林道と登山道の分岐になり十観山山頂まで1kmの表示があります。

なお、悪路で一般車の通行は困難ですが、車でここまで来ることも可能です。脇の空き地に駐車可能なスペースがあります。ここからだ、往復1時間ほどでかなり手軽に十観山を登ることができますが、下から登っても大した標高差でも距離でもないので、下の駐車場からをおすすめします。

写真はイメージです

植林された唐松林の斜面は伐採作業中で、土日のみ通行が可能です。足元はウッドチップのようにクッションが効いていて歩きやすい登山道です。緩い斜面の気持ちのいい登山道を進んでいくと、今度は青木三山のもう一つ子檀嶺岳が姿を現します。そのまま、登山道を進むと山の中に立派なバイオトイレが出てきます。

トイレを過ぎるとすぐに山頂に到着です。眼下には青木村から上田市、そして遠くに四阿山や浅間山の景観を望みながら、広く緩やかな山頂でゆっくり休憩しても良いでしょう。

反対側に目を向けると間伐された木々の間から北アルプスの山々も眺めることができ、まさに十観山といった景色を堪能することのできる山頂になっています。

【田沢温泉をベースに入浴まで含めて】湯川周回コース

①田沢温泉駐車場→50分→②登山口→50分→③山頂→30分→④標高1058m地点→30分→⑤横手キャンプ場→50分→⑥田沢温泉駐車場

必要日数日帰り登山
総コースタイム※3時間30分
距離約9.0km
累積標高約670m
難易度★★☆☆☆

湯川周回コースは、距離も長く舗装路や林道を歩く距離が長いため、あまり初心者の方にはおすすめできません。また、人通りは少なく道が不明瞭な場合がありますので注意が必要です。

田沢温泉の駐車場からスタートしていきます。田沢温泉利用者の駐車場で、舗装されており30台以上可能であろう大きなスペースがあります。また、男女別で清潔なトイレもあり施設は充実しています。

駐車場からは、温泉街の方へ進み田沢温泉の日帰り共同浴場・有乳湯の前を通っていきます。湯川沿いに舗装された細い林道を上っていくと、丸太で作られた橋が架かっており、その先が湯川コースの登山口になっています。

写真はイメージです

登山口からは、斜面を九十九折にひたすら登っていきます。稜線まで登り詰めれば山頂はすぐそこです。

下山は、十観山コースで信州昆虫博物館に下りそのまま林道を下って田沢温泉に到着です。駐車場で荷をほどいたら、ぜひ歩いてすぐにある共同浴場「有乳湯」で入浴していってはいかがでしょうか。登山の疲れをきれいさっぱり流してくれます。

十観山のQA

十観山に関する質問で多いのは、登山ルートや気温・積雪などに関することです。このような質問について以下QAを紹介します。

十観山の登山レベルは?初心者でも登れる?

十観山の登山ルートは、横手キャンプ場からのピストンコースであれば初心者の方でも十分に登ることができます。標高差370mほどで、片道1時間半ほど見ておけば休みながらのゆっくりとした山行で頂上まで行けます。

また、登山道自体はよく整備されており道迷いの心配もありませんし、岩場・鎖場はありませんので初心者の方や登山デビューの方でも問題なく登れるでしょう。

十観山の気温は?どんな服装で行けばいい?

十観山のある青木村の月ごとの平均最低気温と最高気温を下記の表にまとめました。冬の最高気温は1桁ですが、夏は30℃を超えてきます。また、同じ月でも最高と最低が10~15℃ほどの差があり、寒暖差の激しい地域です。

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高671118242730312620148
最低-6-5-24101520201682-3

夏は非常に暑くなります、熱中症予防をきちんとするようにしましょう。7,8月を除けば、日によっては冷え込む場合があるので春や秋でも上着を持っていくといいでしょう。

冬期間はしっかり冷え込みますので、冬の低山用の防寒着に念のためダウンジャケットなどを持っていくと安心です。ただし、積雪は少ない地域ですので、降雪直後でない限り雪装備は滑り止めチェーンで十分です。

十観山で見られる山の花は?見ごろは?

ヤブデマリ

十観山では晩春から初夏にかけて様々な山野草のお花を見ることができます。ルートの半分が林道であったり、伐採の作業をしている斜面であったりするため、他の里山に比べると楽しめるポイントは少ないかもしれません。

それでも多くの植物を見ることができます。下の表に見ごろと一緒にまとめて紹介しますので、参考にしてみてください。

山の花見ごろ山の花見ごろ
ニガイチゴ4,5月ギンリョウソウ6月
チゴユリ5月ウツボグサ6,7月
ヤブデマリ5,6月クララ6,7月
レンゲツツジ6月サラシナショウマ8~10月

登山口へのアクセス・各種情報

十観山の登山口へのアクセスは車がおすすめです。青木村のデマンドバスを利用すれば、平日の時間帯によってはバスの利用も可能です。

十観山登山者・横手キャンプ場利用者駐車場

登山口情報

上田市から青木村を通って松本市へ向かう国道143号線から、田沢温泉方面へ分岐し、さらに信州昆虫資料館の方へ山を上っていった場所に駐車場があります。

道路脇の無舗装地を切り開いたような駐車場で、10~15台ほど駐車可能なスペースがあります。また、道向かいには「十観山登山口トイレ」があり、男女別で清潔にされています。

登山口までのアクセス

上田方面から

上田菅平ICから車で約35分

麻績村方面から

麻績ICから車で約25分

田沢温泉駐車場

登山口情報

国道143号線から田沢温泉方面へ分岐し進んだ右手にある舗装された温泉街の駐車場です。温泉街手前に位置し湯川の方へはまだまだ道が伸びていますが、道は狭く駐車スペースもないのでこちらに駐車した方が良いです。

舗装され清潔で男女別のトイレもあり、30台以上駐車できるであろう大きな駐車場です。

登山口までのアクセス

上田市方面から

上田菅平ICから車で約30分

麻績村方面から

麻績ICから車で約20分

十観山周辺のおすすめ山旅スポット

田沢温泉 有乳湯

出典:青木村

湯川コースの登山口にもなる十観山のふもとにある共同浴場です。大人200円で入浴することができ、ぬるめの単純硫黄泉は体の疲れを吹き飛ばしてくれると評判です。

飛鳥時代後半に開湯したと言われている田沢温泉は、子宝の湯として親しまれてきました。歴史の深い風情ある温泉街にて、登山の行程を思い出しながらの入浴は格別のものがあります。

沓掛温泉 小倉乃湯

出典:青木村

青木村にあるもう一つの温泉街・沓掛温泉の共同浴場「小倉乃湯」で、登山の疲れを癒してはいかがでしょうか。

建物は平成10年にリニューアルしきれいな見た目になっていますが、入り口脇には以前から使っているであろう古い看板が掲げられており、この共同浴場の歴史が伺えます。

入浴料はたったの200円で、2種類の源泉がそれぞれの浴槽にこれでもかというほど注ぎ込まれている源泉かけ流しの贅沢な温泉です。

道の駅 あおき

青木村風景
出典:道の駅 あおき

青木村の国道沿いにある道の駅で、地元の農産物や特産品を販売しています。特に秋には、地元でとれた立派な大きさの松茸が2本入って1万円ほどで売られており、開店とともに争奪戦になるほどの人気商品です。

農産物直売所では、タケノコやフキノトウ、こごみやうどなどの里山の山菜も非常に人気となっています。ゴールデンウィークには春祭りが行われ、山菜の天ぷらがふるまわれるなど、地元の農産物を存分に堪能することができます。ぜひ登山帰りに寄ってみてはいかがでしょうか。

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