2023年より新たにリリースされた超軽量なシンプルなドイターのザック『デュラセント44+10』をレビューします。ドイターの中大型ザックの中で最も軽量でシンプルな作りから、装備の軽量化に力を入れる登山者やファストパッキングやクライミングなどのマウンテンスポーツ向けに力を発揮するザックです。
製品概要
ブランド | ドイター |
商品名 | デュラセント 44+10 |
商品説明 | シンプルな設計で軽量な防水生地を採用したロールトップタイプのバックパックです。過酷な状況下でもマウンテンスポーツの醍醐味を追求するユーザーに向けて開発され、シーズン問わず使うことができます。 |
価格(税込み) | ¥47,300 |
重量 | min. 830 g / max. 890 g |
容量 | 44+10L |
管理人の評価レビュー
総合評価 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★★☆ |
軽量性 | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★★★☆ |
デュラセント44+10のデザインの特徴
この登山用ザックの特徴はわかりやすく、
- シンプルなデザイン
- 薄く細長いシルエット
- 防水生地を使用したロールトップタイプ
- 1気室でシンプルな構造
大きく4つのポイントを挙げ出しました。これらについて実際の使い心地をレビューしていきます。
シンプルなデザインのザック
登山用ザックの多くに備え付けられているウエストハーネスのポケットや、ザック本体のサイドポケット、雨蓋、ハイドレーション対応など一切をそぎ落とした潔いデザインです。
外側に備え付けられているのは以下の4つ。
- サイドのコンプレッションベルト
- 水の侵入を防いだジッパー付きポケット
- ヘルメットホルダーを装着するためのホルダーループ
- アイスアックスをザックに止めて持ち運びができるアックスアタッチメント
実際に登山中に取り出すものは結構限られていて、水筒や行動食、地図やスマホはショルダーハーネスに取り付けたボトルホルダーやポーチなどを活用すれば問題なく対処することができます。このような工夫によって雨でも降らない限りザックを降ろさずに済ませることができます。
ザックの周りに余計なものがついていないため、木々にザックを引っ掛けるようなこともなければ、水の付着や保水が少ないためザックが重くなりづらく、雪山登山で雪がポケットの中に入ってしまうようなことも防ぐことができるので、1年を通して様々なアクティビティに使用することができます。
ウエストポケットや雨蓋があることに慣れている方や、ハイドレーションで水分補給を常としている方にとっては、なかなか手が伸びづらいデザインではありますが、一度使用して使い方になれると、ドイターのデュラセントばかりに手が伸びてしまいます。
背負い心地
ドイターのザックは、背中に吸い付くようにフィット感を高める構造が特徴です。ザックのサイドに設けられたコンプレッションベルトでザックの中の重量を背中に近づけることができ、ショルダースタビライザー(ロードリフトストラップ)でさらにザックを背中に近づけ、ザックが体の一部分のような感覚で登山をすることができます。
ウエストハーネスの柔らかな素材は腰回りに柔らかくフィットし、ザックがブレづらく快適です。
背面部分のパッドは凹凸があり、背中に優しくフィットします。最初見た時には通気性の面で背中が熱くなりそうだなと思いましたが、メッシュ構造を採用しているザックと比較するとさすがに通気性の面では劣りますが、背中が熱くて不快に感じることはありませんでした。
薄く細長いシルエットのザック
体の横からはみ出ない薄く細長いシルエットなので重心バランスをとりやすく、横ぶれしづらいザックです。また以前使用していたザックは登山道を歩いているとよく木々にザックが当たって歩きづらさを感じることがありましたが、そのようなことがほとんど皆無です。
ザックの製品名にもついている44+10は、上部のロールトップで10リットル分の容量調整が可能です。容量が少ない時はロールトップとサイドのコンプレッションベルトで調整することが可能です。
防水生地を使用したロールトップタイプ
防水ファブリックを使用しているので雨に当たっても保水してザックが重くなりづらく中のものを濡らす心配が非常に少ないです。シームテープが施され、さらにロールトップタイプなので雨が降っても中のものが濡れづらい安心感のあるデザインです。
完全防水ではないので、雪の付着や雨による濡れを最小限に抑える程度と考えて使用することが前提です。ロールトップタイプなので、上部の凹凸に水が溜まってしまうことがあるのは気になるポイントです。
1気室でシンプルな構造
ザックの中は1気室でシンプルな構造を採用しているので軽量な作りで、余計なジッパーなどがないので防水性に優れ、パッキングがしやすいザックです。
フロントに防水性に優れたジッパー付きポケットが付いているので、予備の行動食やヘッドライトなど、使用するかもしれない装備を収納しておくのに便利です。
ザックの内側に設けられた背面部分にはジッパーがついていて、中には硬めのパッドが備わっています。これがフレームのような役割を果たしており、取り出しも可能なのでパッドをマットのように使用することもできます。
クライミングハーネスを装着する時にヒップフィンが邪魔になることがあると思いますが、この時にヒップフィンをヒップパッドの内側に収納することができます。
シンプルな構造ながらも考えられたドイターらしいデザインを採用したザックです。