登山で使用するランタンの代表格にLEDランタンがあります。ソロでのテント泊登山では軽量化のために省かれるアイテムの1つにランタンがありますが、仲間とみんなで食事をしたり、テント内で読書をするときにLEDランタンがあると、その場の雰囲気を一変させる力がある側面があります。
しっかりとした明るさで重量は僅か63g
登山向けの軽量なランタンのおおよその重量は60〜70gといったところです。その中でも63gと最も軽いLEDランタンが『HEXAR UL3』です。軽いと使用時間が短い、明るさが劣ると思われがちですが、以下の表を見てもわかるように、バッテリー容量・明るさ・使用時間を比較しても見劣りしません。
調光機能は好みが別れる
LEDランタンの良いところの1つに明るさの調整ができるところ。そして調光方法は無段階と段階が分かれている2種類に大別することができます。どちらにも得手不得手があり、無段階調光は使用時間を把握しづらい点があげられます。段階が明確だと「この明るさでテント泊2日間、充電なしで使える」という指標を持つことができ、充電がなくなるという不安を取り除くことができます。
しかし無段階調光は明るさを抑えて雰囲気を彩ることができたり、好みの明るさで空間作りを楽しめるなどのメリットがあります。
iPhone15の登場でUSB-C充電の重要度アップ
モバイルバッテリーを使って充電をしたいキャンプ道具の充電端子が1種類だと、ケーブル1種類で済ませることができるため、登山装備の軽量化だけでなく、ケーブルをなくす心配も少なくなります。iPhone15がUSB-C端子になったことで、ヘッドライト、LEDランタンもUSB-C端子に合わせたいところですが、2023年現在ではまだまだUSB-C端子のLEDランタンは少ないのが現状です
その中でも『HEXAR UL3』はUSB-C端子で充電が可能な最新モデルと言えるでしょう。また残りの充電容量がわかる点は登山で計画的にランタンを使う時には欠かせません。
モード切り替えで雰囲気作りが自由自在
電球色と昼白色は好みが分かれます。温かみのある電球色は自宅のリビングや寝室などに使用されるくつろいでリラックスするための部屋に適しているとされています。昼白色は太陽光に近いため外での色合いの違いが少なく、キッチンや洗面台などに適しているとされています。
テント内で地図や道具のありかを確認する時には昼白色が良いでしょう。みんなで食事を楽しんでいる時には電球色が空間を彩るのに適しているかもしれません。
このように考えると電球色と昼白色を切り替えることができるのはかなり重要な機能なように思えてくるのではないでしょうか?
『HEXAR UL3』は切り替えることができるだけでなく電球色と昼白色が同時につくので明るさを混ぜるような使い方も可能です。
明るさだけじゃないデザイン
六角形の形状は電球色と昼白色を3つづつ明かりを配置することができるとともに、倒れた時に転がらない特徴も備えています。そしてカラビナ部分は90度に倒せば不安定な場所でも倒れづらく、垂直にすることでテントの天井のループに引っ掛けることができます。
電源ボタンとリングは暗闇でも見つけることができるように蓄光します。ヘッドライトも何もなく暗闇の中でランタンを探す際「あってよかった」と思える特徴です。
ランタンの底の部分には小さいながらも強力なネオジム磁石が付いているので、車やキャンプ時に使用するテーブルなどにくっつけておくことができます。磁石につく金属は、鉄、コバルト、ニッケルの3種類なので、この機能を使いたいと思う際は、材質の確認をお忘れなく。
スイッチと点灯
大小2つのスイッチはブラックダイヤモンドのヘッドライトを彷彿とさせます。大きなボタンを押すと明かりが点灯&消灯します。明かりがついた後に長押しすることで調光します。そして連続で2回ボタンを押すと点滅します。
小さなスイッチは明かりをつけた後に7つのモードを切り替えが可能です。この7つのモードはそれぞれシーン設定がされています。
- 最大照度で水平・直下の広域を照らす「全灯モード」
- 昼白色で前面を照らす「フラッシュライトモード」
- 卓上等で水平方向全方位を照らすモード
- 卓上等で水平方向を昼白色で照らすモード
- 卓上等で水平方向を電球色で照らすモード
- チェストベルト等に装着、足元・前方を照らすモード
- チェストベルト等に装着、前方を照らすモード
明かりは側面の6箇所と、ランタン頂上部分に1箇所、合計7箇所で半球で明かりを拡散するため、テント内全体を照らすのに適したデザインです。そしてモードを切り替えて使用することでバッテリーを温存することができます。
1年中使用できるスペック
保護等級はIP66。「IP66」とは、IEC(国際電気標準会議)およびJIS(日本工業規格)で定められた電気機器内への異物の侵入に対する保護等級(JISC0920)のことです 。IPはIngressProtection(侵入に対する保護)の略で、IPの後に続く数字がそれぞれ「防塵」と「防滴」の性能を表しています。
IP66は、強風による粉塵が内部に入らず、豪雨でも浸水の恐れがない防塵防水仕様を示します。登山中の雨、キャンプ中の砂埃などでランタンが使い物にならなくなる可能性が極めて少ない保護性能を備えています。
それだけでなく動作温度は-20度〜40度内で、厳冬期から夏山登山までオールシーズン使用することができるスペックです
使える付属品
製品を購入するとついてくるポーチと2つのキャップがランタン使用時の利便性を向上します。
ポーチはランタンの収納袋となり、ランタンの上からかぶせればシェードとなり、明かりを拡散するとともに直接ランタンを見た時の眩しさを軽減します。
2つのキャップは保護キャップと低誘虫キャップで、保護キャップはその名の通りランタンの最も壊れやすい点灯部分を保護する役割があり、オレンジ色の低誘虫キャップは、明るいランタンに寄ってくる虫の飛来を抑制します。試験結果では平均飛来抑制率36.5%。
まとめ
登山やキャンプで考えられるニーズを全て汲み取ったLEDランタンは非常に珍しく、販売されてまだ1年も経たないこれから注目されるだろう製品です。