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【2023年】登山向けダウンジャケットの選び方とおすすめモデル

【2023年】登山向けダウンジャケットの選び方とおすすめモデル

軽量で保温力が高い素材にダウンがあります。メリットは保温性とコンパクト性、軽量性のバランスに優れている点、デメリットは汗や雨で濡れたり湿ると保温力が保てなくなる点です。

ダウンジャケットを着用するタイミング

ダウンジャケットはこのダウンの強さを生かして行動着ではなく保温着として位置付けるのが正当です。インナーダウンと呼ばれる薄手タイプのダウンジャケットを行動着として着用する方もいらっしゃいますが、汗で濡れると保温着として機能しなくなるリスクがあるため、その場合は化繊綿を選択するのが正解といえます。

中綿を使った行動着のことをアクティブインサレーションと言いますが、この名は2014年にパタゴニアが日本の東レと共同開発したナノエアの発売から火がつき、モンベルのサーマラップ、アークテリクスのアトム、プロトンなどが現在では代表的ですが、これら全て化繊綿であることからもダウンの位置付けは明白です。

濡れる・湿るからダウンジャケットを遠ざける

登山で濡れるという意識は解りやすいです。雨に濡れる、汗で濡れる、テント泊では結露で塗れるが代表的です。湿るという意識は目に見えないため想像しづらいです。代表的なのは体からの蒸気と降雨などの多湿時で湿ることです。

就寝時にダウンジャケットを着用すると目に見えない湿気によってダウンウェア、ダウンシュラフの嵩が減ります。2泊以上で登山をする場合はできるだけ使用したダウンウェアを山小屋や晴れている時間を利用して乾かすことで保温力が復活します。

雨や汗、濡れたテントなどが原因でザックの中に収納したダウンジャケットが濡れてしまうことも考えられるため、ドライバッグに収納することを心がけましょう。

山旅 ダイニーマ製ドライバッグ【Lサイズ/軽量/登山用スタッフバッグ/スタッフサック/防水】 | 山旅-山旅旅オンラインショップ

山旅 ダイニーマ製ドライバッグ【Lサイズ/軽量/登山用スタッフバッグ/スタッフサック/防水】 | 山旅-山旅旅オンラインショップ

DCF(Dyneema®CompositeFabricAKA Cuben Fiber)で作られたロールトップ型ドライバッグです。超軽量でありながら、高い耐久性をほこるDCFは半透明素材のため、中身の識別が可能です。ドライバッグの開口部はマジックテープが縫われており、開口部を閉じてからロールを折って畳むことで、防水性能を高めるとともに、空気の移動が少なくダウンウェアやシュラフを圧縮して収納することができます。(コンプレッションザックではありません)本体の縫い目はキューベンテープでシームされており、極限まで軽量化にこだわっています。また雨で濡らしたくないダウンジャケット、ダウンシュラフ、電気機器やデバイスをしまうのに便利です。●収納できるアイテム例・300g以内のダウンウェア2着+300g程度のダウンシュラフ・600g以上のダウンシュラフ●ドライバッグのカラーについて1、2枚目をご参考ください●スペック重量:約25gサイズ:約28.5cm x 47cm(平置きサイズ)素材:ダイニーマ®コンポジット ファブリック素材厚み:1.43oz(引裂き強度に優れ、張りがある)カラー:ホワイト

保温力のあるダウンジャケットの見方

ダウンジャケットの保温力を考える際は以下の点をチェックしましょう。

  • ダウンの密度(ダウン量)
  • フィルパワー(FP)
  • シェル素材の厚み(デニール)
  • 機能(冷気の遮断方法):遮熱

保温力のあるダウンジャケットはこれら4つの機能と特徴によって、断熱と遮熱効果を高めることができます。

ダウンジャケットにおける断熱とは

ジャケット内からジャケット外へ伝わる熱を抑えることを意味します。熱を逃がさないのでジャケット内の温度低下を抑える効果が期待できます。

ダウンジャケットにおける遮熱とは

断熱とは反対で、ジャケットの外からジャケット内に入る冷気を遮ることを意味します。冷気が入らないのでジャケット内の温度低下を抑える効果が期待できます。

ダウンジャケットの選び方

フィルパワーが高い=保温力が高いと考えるのではなく、フィルパワーが高い=重量に対しての保温性に優れ高価であると理解すると、決してフィルパワーが高く高スペックな高価なダウンジャケットを選ぶ必要がないことが分かります。

それでも登山ではザックの中に収納して行動することになるダウンジャケットは軽量であることに越したことはありません。フィルパワーは600フィルパワー以上あると良質なダウンとされているので、1つの指標として覚えておくと良いでしょう。

フィルパワーが高いだけでなく、ダウン量、使用されているシェル素材、ダウンジャケットの構造やデザインをみて、総合的に断熱と遮熱効果に高いダウンジャケットであるかを見極めることが重要です。

撥水ダウンであるか否かはダウンの質で見極める

撥水ダウンはその名の通りダウンが本来持つ撥水能力をさらに高める撥水処理技術により、濡れによる保温力低下を抑えたダウンです。しかしダウンが含有するガチョウ由来の油分は半永久的に撥水性を保つとされ、必ずしも撥水処理技術が良いとは限りません。

高品質なダウンであるほど撥水加工を施さなくても水をはじきロフトを保てるし、撥水加工を施すことでダウンが含有する油分を洗い落としてしまう可能性があります。このことからも撥水ダウン=安心のダウンとは決して言えないことを知っておきましょう。撥水ダウンを使わないことを公言しているウエスタンマウンテニアリングなどは高品質なダウンを使用していることがわかります。

登山に適した軽量タイプのダウンジャケット

登山での使用に適したダウンジャケットを考える時、夏ではウルトラライトやインナーダウンと呼ばれる薄手タイプのダウンジャケットを選ぶことで装備の軽量化が可能です。残雪期は日が出ている時は暖かいですが、夜になると急激に冷える寒暖差が激しい季節です。日が落ちると急激に寒くなる標高が高い場所では保温性と軽量性のバランスに優れたモデルが良いでしょう。

130g モンベル『プラズマ1000ダウンジャケット』

  • 平均重量:130g
  • ダウンの量:45g
  • ダウンの質:1000フィルパワー
  • 表地:7デニール
  • 裏地:7デニール

ダウンの量をかなり抑えながらも1000フィルパワーのダウンで暖かさを両立させた装備の軽量化にインパクトを及ぼすダウンジャケットです。実際に着用してみても1000フィルパワーの凄さを感じる暖かさで夏山登山の防寒着として重宝します。

194g THE NORTH FACE『ライトヒートジャケット』

  • 平均重量:過去モデルは194g(Sサイズ)
  • ダウンの量:不明
  • ダウンの質:ダウン80%、フェザー20%
  • 表地:不明
  • 裏地:不明

空気を羽織るような着用感というコンセプトで開発された軽量なインナーダウンジャケットです。リニューアルされ続けるこのダウンジャケットは、2023年のモデルはサイズアップされさらにダウン量が増えました。過去モデルはSサイズで194gでしたので、新しいモデルは平均重量で210g前後だと思われます。

225g ウエスタンマウンテニアリング『クイックフラッシュジャケット』

  • 平均重量:225g
  • ダウンの量:70g
  • ダウンの質:850+フィルパワー
  • 表地:12デニール
  • 裏地:12デニール

独自のフィルパワー計測を採用し圧倒的なダウンへのこだわりで信頼の高いウエスタンマウンテニアリングの最も軽量なダウンジャケットです。ゴールドスポットをなくしたドラフトチューブや首回りをしっかりと温めるカラーで見た目よりも体を温める能力に優れたモデルです。

236g モンベル『プラズマ1000アルパインダウンパーカ』

中に着用しているのがプラズマ1000ダウンジャケット、外に着用しているのがプラズマ1000アルパインダウンパーカー
  • 平均重量:236g
  • ダウンの量:不明
  • ダウンの質:1000フィルパワー
  • 表地:7デニール
  • 裏地:7デニール

1000フィルパワーのダウンをいち早く使用した保温性に優れたダウンジャケットです。スペリオダウンパーカーと同様に特徴あるキルティングパターンと極細の高強力糸を使用した薄手のシェル素材で軽量化を実現しています。

239g モンベル『スペリオダウンパーカー』

スペリオダウンジャケットの簡単な紹介
  • 平均重量:239g
  • ダウンの量:70g
  • ダウンの質:800フィルパワー
  • 表地:10デニール
  • 裏地:10デニール

2022年は価格が1万4520円だったのに対し、2023年では1万9800円と値上がりしてしまったことで、優れたコストパフォーマンス感は薄れてしまいましたが、それでも非常に軽量で暖かなバランスに優れた大人気のモデルです。特徴あるキルティングパターンはコールドスポットができにくく、縫製を少なくすることで軽量化にも貢献しています。

246g ノローナ『トロールヴェゲンスーパーライトダウン850フード』

  • 平均重量:246g
  • ダウンの量:70g
  • ダウンの質:850フィルパワー
  • 表地:7デニール
  • 裏地:7デニール

ノローナの中で最も軽量なダウンジャケットです。ダウンの偏りを最小限に抑えるためのキルティングデザインや、風の侵入を防いだ裾や腰部分のデザインなど登山での使用に焦点を当てた特徴のあるダウンジャケットです。フードがないタイプは40g軽くなって200gです。

250g Highland Designs『Super light DownJacket』

  • 平均重量:250g
  • ダウンの量:100g
  • ダウンの質:810フィルパワー(ダウン93%、スモールフェザー7%)
  • 表地:15デニール
  • 裏地:15デニール

ダウン量100g封入されながらも非常に軽量でシンプルな作りのダウンジャケットです。ハイカーズデポが2009年に立ち上げたオリジナルブランドで、この機能があれば必要にして十分という範囲の中でいかにシンプルにできるかということにこだわったメーカーです。ダウンはナンガの超撥水ダウンを使用しているためハイカーズデポのサイトでも紹介されていますがフィルパワーの値は810フィルパワーよりも高いものになっているようです。

252g Rab『ミシックアルパインライトダウンジャケット』

  • 平均重量:252g
  • ダウンの量:80g
  • ダウンの質:900フィルパワーの撥水ダウン
  • 表地:10デニール
  • 裏地:10デニール

透湿性に優れたパーテックスカンタムの表地で蒸れを逃しダウンを常にドライに保つように設計されています。Rabのダウンジャケットの中では最も軽量なモデルで携行性に優れたミニマムなデザインが特徴です。

270g ナンガ『マウンテンロッジダウンジャケット』

  • 平均重量:270g
  • ダウンの量:80g
  • ダウンの質:860フィルパワー(93%使用)
  • 表地:10デニール
  • 裏地:10デニール

ナンガのダウンジャケットの中では登山での使用に焦点を当てた軽量かつ携行性に優れたモデルです。ジャケットの中に羽毛をパンパンに詰め込んで暖かさを出すのは簡単だけど、重量も出るし価格も高くなります。その点860フィルパワーの羽毛がしっかりと膨らみきって、身体を保温してくれるという優れたバランスがあります。

275g THE NORTH FACE『サンダージャケット』

  • 平均重量:275g
  • ダウンの量:不明
  • ダウンの質:ダウン54%、ポリエステル40%、フェザー6%
  • 表地:不明
  • 裏地:不明

ダウンだけでなく化繊綿を封入したハイブリッドタイプのダウンジャケットです。体が発する遠赤外線のエネルギーを利用して保温効果を発揮する光電子とポリエステルファイバーで保温力を高めています。ハイブリッドであることで濡れても保温力がある一定以上確保されたリスクヘッジされたダウンジャケットです。

277g Rab『ミシックGダウンジャケット』

  • 平均重量:277g
  • ダウンの量:127g
  • ダウンの質:1000フィルパワーの撥水ダウン
  • 表地:7デニール
  • 裏地:7デニール

TILTという繊維そのものにチタンコーティングを施すことで熱を体に反射するエマージェンシーブランケットのような保温テクノロジーが裏地に使用されています。丈の長さはめくり上がりを防止しつつ、歩きやすさを考慮したデザインを採用。

300g アークテリクス『セリウムジャケット』

  • 平均重量:300g
  • ダウンの量:不明
  • ダウンの質:850フィルパワー・コアロフト
  • 表地:15デニール
  • 裏地:15デニール

アークテリックスのオリジナル化繊素材を湿気がこもりやすい肩に配置し濡れによる保温低下リスクを抑えたアークテリクスらしいダウンジャケットです。15デニールの耐久性にも優れたナイロン素材、動きやすい立体構造を採用しています。フードタイプもリリースされています。

Youtube「山旅旅チャンネル」で登山向けダウンジャケットをチェック

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