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【北アルプスの大絶景!】初心者から楽しめる聖山の難易度別登山コース紹介

【北アルプスの大絶景!】初心者から楽しめる聖山の難易度別登山コース紹介

聖山(ひじりやま)は、長野県長野市と麻績村にまたがる筑摩山地最北の山です。冠着山(姨捨山)と四阿屋山とともに筑北三山のひとつであり、信州百名山にも選ばれています。

広く長い山頂稜線は、両側を急斜面で囲まれており展望の良い山として非常に人気の高い山です。また、美ヶ原などと同様に電波塔が多く建てられており、長野県の北半分の山々は全て見えると言っても過言ではないほどの立地の良さが魅力です。特に、間近に見える北アルプスは雄大で、圧倒されるような大迫力の光景が広がっています。

この記事では、聖山の基本情報や魅力、登山コースごとの特徴などを紹介しています。聖山登山を計画している方や、麻績村や長野市大岡地区周辺の観光に興味がある方はぜひ参考にしてみて下さい。

聖山の基本情報と魅力

筑摩山地の最北に位置する聖山ですが、標高は1,447mもありますが、三和峠をはじめとした登山口の標高が高く、いわゆる里山に近い印象を受ける山です。ふもとの麻績村から見上げると、東西に大きく広がる稜線部が非常になだらかでやさしい雰囲気ですが、南北には急斜面が多く屏風を立てたような山容となっています。

鎌倉時代には、山内に37の寺があるほどの修行の場で、そのため「聖山」と呼ばれるようになったと言われています。地元地域からは「ひじり曇れば雨となる」言われ、雨乞い信仰の対象の山でもあります。

聖山のふもとである麻績村一体は、もともと交通の要衝として栄え、戦国期には武田勢・上杉勢の折衝地帯となり、江戸時代には天領となり麻績宿がおかれ賑わいを見せました。さらには、昭和以降には別荘地やスキー場開発の場となり、山里ながら多くの人々の生活に重要な役割を持ち続けてきた地域です。

聖山は1年中登ることが可能ですが、冬には積雪地帯であるため十分な装備と経験が必要です。おすすめの時期は秋で、緩く穏やかな稜線を彩る種々の樹木の紅葉を楽しんでみてはいかがでしょうか。

山の名前聖山(ひじりやま)
標高1,447m
エリア上信越
詳細情報聖山の地図・天気

魅力その①真正面に北アルプスがそびえる好展望の絶景

聖山は、頂上からの北アルプスの展望が美しいことで知られている山です。信州100名山にも選ばれており、その中では「山頂からの展望が特に素晴らしい山」であると紹介されています。

山頂には、いくつかの電波塔が立っているものの、まさに360度の大パノラマを楽しむことができ、長野県の北半分の山々を見渡すことができます。特に北アルプスの眺めは別格に美しく、蓮華岳や爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳あたりが真正面に威風凛々とそびえており、心動かされる絶景が広がっています。

冬の晴れた日には、空気も澄んで遠くまではっきりと見渡せるようになるため、雪山トレッキングも聖山のおすすめの一つです。

魅力その②種々の樹木による色とりどりの紅葉

聖山の稜線には、サクラやシラカバ、カラマツ、ブナ、モミジと種々の樹木が生育しています。そのため、秋になると稜線上を豊かな色彩で彩り、山頂へと続く美しい登山道に変化します。

三和峠から続く稜線を歩いていくと、黄色や赤、オレンジに包まれた世界に変化しながら進んでいくようになり、幻想的で美しい世界を楽しめるでしょう。タイミングが良ければ、早くも冠雪した北アルプスに、周囲は紅葉の見ごろを迎え、聖高原やそのふもとの麻績村に向かって徐々に緑にグラデーションしていく様を眺めることも出来るでしょう。

魅力その③聖高原でのアウトドアアクティビティ

聖山のふもとに位置する聖湖周辺は、聖高原と呼ばれキャンプやテニスなどのレジャー施設が豊富にあります。夏には、清々しく涼しい高原の空気のもと様々なアウトドアアクティビティを楽しむことができます。

また、冬には積雪を生かしてスキー場が営業するほか、木々の霧氷や結氷した聖湖は絶好の写真撮影スポットともなります。

四季折々の楽しみを満喫できる聖高原でのアクティビティとともに、聖山登山の山旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

聖山の難易度別おすすめ登山コース

【三和峠ピストンコース】

①三和峠登山口→5分→②分岐→15分→③風越→20分→④聖峠→30分→⑤聖山→25分→⑥聖峠→20分→⑦風越→10分→⑧分岐→5分→⑨三和峠登山口

必要日数日帰り登山
総コースタイム※2時間10分
距離約4.4km
累積標高約300m
難易度★☆☆☆☆

聖山に登る3コースの中で最もメジャーでおすすめのコースです。標高1200mほどの三和峠から入り、アップダウンの少ない稜線を歩くため、植生と景色の両方を楽しめる気持ちのいい登山となるでしょう。

登山口の三和峠は、聖湖の湖畔から大岡・聖山方面へ約5kmほど進んだ先にあります。峠の路肩に駐車スペースがありますが、2,3台ほどとスペースは限られています。やや手前の聖湖方面に下ったところにも路肩スペースがあり、こちらに駐車することも可能です。時期によっては、移動式のトイレが設置されていることもありますが、詳細は不明です。

三和峠からは、尾根伝いに登り、水道施設を左手に見ながら急斜面を上がります。この斜面を越えれば、モミの木やシラカバ、桜などが生えた緩やかな稜線を歩いていきます。ところどころ、木々の間からはふもとの麻績村や筑北三山の四阿屋山、遠くに北アルプスなどの眺望が楽しめます。

ゆっくり歩いても1時間もかからず聖峠に到着します。大岡登山口や坊平登山口との合流点になっており、ここから山頂までは再び斜面を登っていきます。

モミジやブナ、カラマツなどが並び秋には紅葉の美しい尾根を登っていくと、30分ほどで山頂に到着します。山頂部には、電波塔が立ち並んでいるものの、ほぼ360度の大パノラマを楽しめます。旧聖山パノラマスキー場のゲレンデ跡の方に少し行くと、正面に北アルプスの絶景を眺めることができます。

【坊平登山口ピストンコース】

①記念碑→25分→②坊平林道終点→40分→③聖峠→30分→④聖山山頂→25分→⑤聖峠→25分→⑥林道終点→15分→⑦記念碑

必要日数日帰り登山
総コースタイム※2時間40分
距離約4.6km
累積標高約390m
難易度★☆☆☆☆

坊平登山口は、聖山の南側に位置しており直線距離では近いものの、急斜面を登っていくため距離、標高差ともに最も大きなコースとなっています。

麻績村から北側へ上がっていき、すずらん湖へと続く道の途中に「陸上自衛隊の偉業を讃える記念碑」があります。その周辺スペースが、坊平登山口利用の際の駐車スペースとなります。3~5台ほどのスペースで、トイレ等の施設はありません。

駐車場から、麻績村方面へ少し道路を下っていくと聖山登山口の看板のある林道分岐となります。舗装路の急坂の林道を登っていくと、間もなく舗装は終了しより一層道幅は狭くなります。

そのまま林道を進むとすぐに、林道終点となり登山道が始まります。ここからは、丸太で作られた階段などのあるよく整備された歩きやすい道となります。尾根の脇をトラバースするように、地形に合わせて曲がりくねりながら登っていくと30~40分ほどで聖峠に到着します。

聖峠からは、三和峠コースと同様に、尾根を登りもう30分ほどで山頂に到着です。

聖山のQA

聖山に関する質問で多いのは、登山ルートや気温・積雪などに関することです。このような質問について以下QAを紹介します。

聖山の登山レベルは?初心者でも登れる?

聖山の登山ルートは、どのルートでも初心者から上級者の方まで、だれでも登ることができ、ハイキング感覚で登山を楽しめるコースになっています。標高差もそれほどなく、特にメジャーな三和峠コースは、緩やかな稜線歩きがメインですので、老若男女問わず楽しめる里山感覚の登山になります。

また、聖山は地元でも人気の山で、登山道はよく整備されており道迷いの心配はありません。鎖場や岩場などの危険箇所もないため、安心して登山を楽しめるでしょう。

聖山の気温は?どんな服装で行けばいい?

聖山のある千曲市の月ごとの平均最低気温と最高気温を下記の表にまとめました。冬の最高気温は1桁ですが、夏は30℃を超えてきます。また、同じ月でも最高と最低が10℃ほどの差があり、寒暖差の激しい地域です。

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高4.65.49.617.622.725.128.830.424.918.613.27.6
最低-6.1-5.7-2.64.09.214.418.819.515.17.41.3-3.4

夏は非常に暑くなります、熱中症予防をきちんとするようにしましょう。7,8月を除けば、日によっては冷え込む場合があるので春や秋でも上着を持っていくといいでしょう。

冬期間はしっかり冷え込みますし、積雪のある地域に位置しています。三和峠からの稜線には、深い時には膝上以上の積雪にもなりますので、十分な下調べと装備・経験が必要です。また、三和峠までの道には積雪があり圧雪路や凍結路となりますので、こちらも注意が必要です。

聖山で見られる山の花は?見ごろは?

ユキザサ

聖山では、晩春から初夏にかけて様々な山野草のお花を見ることができます。下の表に見ごろと一緒にまとめて紹介しますので、参考にしてみてください。

山の花見ごろ山の花見ごろ
ラショウモンカズラ4月オドリコソウ4~6月
タチツボスミレ4~5月エンレイソウ5~6月
ムラサキケマン4~5月ニリンソウ5~6月
タネツケバナ4~5月ユキザサ6月
クリンユキフデ4~6月ヤマトリカブト8月

登山口へのアクセス・各種情報

どちらの登山口へも、アクセスは車がおすすめです。冬季は、路面に積雪が合ったり凍結していることもありますので、十分にご注意ください。

三和峠登山口

登山口情報

三和峠へは、聖山ふもとの聖湖の湖畔から聖高原観光案内センターの脇を抜けて、大岡・聖山方面へ曲がりくねった山道を登っていきます。5kmほど登っていった先が三和峠になります。

特に駐車場はなく、2,3台ほどのスペースが路肩にあります。また、聖湖方面に少し戻るとカーブの外側にも駐車スペースがあります。トイレ等の施設はありませんが、紅葉シーズンなどには移動式トイレが設置されることもあるようです。

登山口までのアクセス

長野市方面から

姨捨スマートICから車で約30分

松本市方面から

麻績ICから車で約30分

坊平登山口

登山口情報

坊平登山口を利用する場合には、陸上自衛隊の偉業を讃える記念碑のスペースを駐車場として利用します。少し開けたスペースになっており、10台ほどの駐車が可能です。トイレ等の施設はありません。

駐車場からは、麻績村方面に少し歩くと聖山登山口と看板の出た林道との交差点があります。そこから林道を進んでいくと登山口になります。

登山口までのアクセス

高速道路から

麻績ICから車で約20分

聖山周辺のおすすめ山旅スポット

大岡温泉

出典:大岡温泉

聖山の登山口・三和峠から、長野市大岡地区の方へ下り車で30分ほどの距離のところにある山あいの天然温泉です。聖山からは少し離れた位置にありますが、北アルプスの山並みを一望できる露天風呂は一押しです。

透明でさらりとした肌触りの温泉は、天然の保湿成分や肌の新陳代謝を促す成分が多く、入浴することできれいになる美人の湯でもあります。アメニティや軽食も充実していますので、登山の帰りに寄るのにおすすめの温泉施設の一つです。

麻績村 福祉センター みたらしの湯

出典:麻績村

聖山のふもと、麻績村が運営している公共の日帰り温泉施設です。午前9時半から午後10時まで営業しており、大人一人300円で利用することができます。

泉質は単純硫黄冷鉱泉で、41度ほどの湯温で硫黄の香りに包まれながらゆっくりと入ることができます。露天風呂はなく内風呂のみですが、アメニティもありきれいにしてあります。食事処はありませんが、畳敷きの大広間でお風呂上りに休憩することも出来ます。

小木曽食堂

麻績村の隣にある筑北村にある古民家を改修した小さなビストロ・小木曽食堂では、地産地消の新鮮な野菜をふんだんに使ったフレンチをいただくことができます。

要予約のランチやディナーも人気ですが、店先でお弁当やスープにお菓子、紅茶などの販売もしており、気軽に立ち寄ってみても良いでしょう。

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