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歴史とグルメを満喫する太平山【初心者にもおすすめな難易度別コース3選】

歴史とグルメを満喫する太平山【初心者にもおすすめな難易度別コース3選】

関東百名山、シニア百山に選定されている太平山。四季折々の景観が見られ、ハイキング気分で登頂できることから人気です。標高は419mと挑戦のハードルも低く、子どもからシニアまで幅広く親しまれています。本記事では難易度別におすすめの太平山登山コースを紹介。太平山の魅力やアクセス情報、周辺のおすすめスポットまで詳しく解説します。太平山に興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

太平山の基本情報と3つの魅力

太平山は栃木県栃木市にある標高341mの山です。山内には複数の寺社があり、太平山神社周辺は茶屋やお土産屋などが広がって賑わいを見せています。

山内にある大中寺は有名な戦国大名・上杉謙信が北条氏と和議を結んだ場所として、歴史的にも重要な拠点。その逸話から名づけられた「謙信平」という場所からは低山とは思えぬ絶景が見られます

また、太平山には「三大名物」なる食べ物が存在します。「焼き鳥」「玉子焼き」「太平だんご」がそれにあたり、「鶏は夜泣きをするため、災いを招く不吉な動物」だったため、卵は玉子焼きに、肉は焼き鳥にして太平山に奉納されたことが名物の由来とのこと。

登山とともに美味しい名物をいただけることも太平山が人気の秘密です。

山の名前太平山(おおひらやま)
都道府県栃木県
標高419m
詳細情報天気・アクセスなど

魅力その①:栃木県の紅葉名所!タイミングが良ければ雲海も

太平山から見られる紅葉と雲海のコラボレーション

太平山の魅力1つ目は紅葉を楽しめることです。太平山は栃木県有数の紅葉スポット。高い登山技術がなくてもハイキング気分で登頂できるため、シーズンは多くの人が紅葉登山に訪れます。

例年11月中旬~下旬にかけてが見ごろです。

そして、太平山の魅力は紅葉だけでなく、運次第で雲海にも出会えること。赤や黄色に葉を染めた木々と雲海のコラボレーションはまさに絶景です。

また、雲海に出会える確率が高いのは早朝ですが、太平山は日の出スポットとしても名高い山です。登れば必ずというわけではありませんが、紅葉・雲海・日の出の三拍子が揃った絶景を味わえますよ。

魅力その②:初夏はあじさい!登山道を彩るあじさい坂

太平山のあじさい坂
咲き誇るあじさいが登山客を楽しませる

太平山の魅力2つ目は、色とりどりのあじさいです。それは山の中腹にある太平山神社へ向かう参道にあります。

約1,000段という長い長い石段の両脇を、一面のあじさいが彩る姿はまさに絶景。西洋あじさいや額あじさい、山あじさいなど約2,500株が咲き誇ります。

見頃は例年6月下旬~7月上旬です。

上記の時期は「あじさいまつり」も開催され、賑わいを見せてくれます。

あじさいまつりの情報は、例年栃木市がホームページでお知らせしているので、詳細はそちらをご覧ください。

魅力その③:低山とは思えない見晴らし!大パノラマが楽しめる

太平山から見る富士山
太平山から眺める富士山

太平山の魅力3つ目は、低山とは思えない大パノラマが楽しめることです。その眺望の良さに、北条氏と和議を結んだあと、戦国武将・上杉謙信も思わず感嘆したとされています。

茨城県の筑波山や群馬県の赤城山などの名山のほか、天気の良い日にはなんと富士山まではっきりと見えることも。

また、太平山は全国でも代表的な夜景スポットで、「日本夜景遺産の山」に選定されています。とはいえ、夜の下山は危険です。太平山は山頂付近まで車で行けるので、一度下山して周囲の観光を楽しんだ後、夜景を求めて再び車で登頂するのも良いですね。

太平山の車道は、22時~翌4時まで車両通行止めになるので、夜景を鑑賞する場合は時間にご注意ください。

太平山の難易度別におすすめコース3選

太平山は初心者でも気軽に挑戦できる、難易度の低い山です。基本的に整備や道標が整っているので、安心して登頂できます。

ここからは、魅力あふれる太平山を初心者だけでなく、ベテランの方まで楽しめるコースを難易度別に紹介。自身のレベルに応じて、コース選択の参考にしてください。

①【超初心者向け】シンプルイズベスト!太平山往復コース

①太平山登山口→25分→②太平山神社→15分→③太平山→15分→④太平山神社→20分→⑤太平山登山口

必要日数日帰り登山
コースタイム(休憩を含まない)約1時間15分
距離2.9㎞
累積標高267m

太平山往復コースはその名のとおり、登山口から太平山山頂までを往復するシンプルなコースです。短距離かつ短時間で魅力的なスポットを回れるため、初心者や子どもにもおすすめ。整備が行き届いており、難所もないため歩きやすいルートです。

「わかりづらい」という声が多い太平山の山頂は、「富士浅間神社」の裏手にあり、山頂標本は木に括り付けられています。

太平山山頂標識

まだ登山を始めたばかりで自信のない方や、時間がないけど山に登りたい方も気軽に挑戦できますよ。

②【初心者~中級者向け】太平山・晃石山周回コース

①大中寺駐車場→5分→②大中寺→20分→③太平山神社→10分→④太平山→10分→⑤ぐみの木峠→20分→⑥晃石山→10分→⑦青入山→10分→⑧桜峠→35分→⑦大中寺駐車場

必要日数日帰り登山
コースタイム(休憩を含まない)約2時間
距離7.1㎞
累積標高546m

太平山・晃石山周回コースは、短時間でたくさんの見どころを満喫できるお得なコースです。定期的に道標もあるため初心者にも優しいですが、前段の往復コースよりも距離を楽しみたい方におすすめ。

稜線沿いの登山道を進む⑦青入山や、昔は佐野市葛生方面への重要な道とされた⑧桜坂では眺望もよく、周囲の山を一望できます。

太平山から眺める田園風景

また、「太平山三大名物」を登山の最後に楽しみたい場合は、紹介したルートを逆回りすると終盤に茶屋を訪れられますよ。

③【中級者向け】太平下駅・岩船駅縦走コース

①太平下駅→15分→②下皆川登山口→40分→③太平山→15分→④ぐみの木峠→25分→⑤晃石山→10分→⑥青入山→10分→⑦桜峠→25分→⑧馬不入山→30分→⑨鷲神社→25分→⑩岩船山→20分→⑩岩船駅

必要日数日帰り登山
コースタイム(休憩を含まない)約3時間35分
距離11.5㎞
累積標高798m

大平下駅・岩船駅縦走コースは総距離10㎞を超え、累積標高も紹介した3コースの中で最も高いことから中級者以上におすすめです。駅から駅へと渡りあるくので、公共交通機関を利用して訪れる人も挑戦しやすいコースとなっています。

また、春は桜並木が見られたり太平山だけでなく荒々しい山容の岩船山にも登れたりと、登りごたえのあるルートです。

岩船山
荒々しい山容の岩船山

繰り返すアップダウンも楽しめるので、低山ではありますがベテランでも満足できるでしょう。

太平山のアクセス・各種情報

太平山は車でも電車でもアクセスできます。都心からのアクセスも良好で、登山口までは徒歩での移動も可能なので、状況に応じて交通手段が選択できます。

ここからは太平山へのアクセス方法や、トイレ・自動販売機などの各種情報をお届けします。

車でアクセスする場合

太平山に車でアクセスする場合、2つの駐車場が利用できます。

大中寺駐車場

駐車場名大中寺駐車場
駐車台数30台
駐車料金無料
最寄りIC東北自動車道 栃木ICより約20分
東北自動車道 佐野ICより約15分
トイレの有無

あじさい坂駐車場

駐車場名あじさい坂駐車場
駐車台数約150台
駐車料金無料
※とちぎあじさいまつり期間中は有料
最寄りIC東北自動車道 栃木ICより約18分
東北自動車道 佐野ICより約25分
トイレの有無

電車でアクセスする場合

太平山に電車でアクセスする場合、次の2つの駅が利用可能です。

  • JR両毛線・大平下駅
  • 東武日光線・新大平下駅

JR両毛線・大平下駅

太平山の登山口に最も近いのはJR太平下駅です。登山口まで徒歩にて約15分でたどり着きます。

登山口までのルートは以下のとおりです。

東武日光線・新大平下駅

JR大平下駅よりは遠くなるものの、東武日光線・新大平下からもアクセス可能です。登山口まで徒歩約25分でたどり着きます。

登山口までのルートは以下のとおりです。

太平山のトイレ情報

太平山には前述の駐車場の他に次の3カ所にトイレがあります。

  • 太平山神社(売店)
  • 大中寺
  • 清水寺

太平山周辺には多数のトイレがあります。周回コースや縦走コース方面では、途中にある清水寺にトイレに立ち寄ることが可能です。

太平山Q&A

Q1:太平山にテント場はある?

太平山にテント場はありません。
また、周辺に宿泊施設もないため、雲海時期などに早朝出発したい場合は1駅隣の「栃木駅」周辺ホテルに宿泊すると良いでしょう。

Q2:太平山は積雪する?

あまり雪が降らない地域のため、基本的には積雪の心配はありません。
ただし、年に数回程度は雪が降る年もあり、その場合は積雪の可能性もあるのでご注意ください。

太平山周辺のおすすめスポット

おすすめスポット①:歴史を感じられるお寺・大中寺

出典:栃木市観光協会

大中寺は1489年に開創された歴史あるお寺で、「根なし藤」や「油坂」といった七不思議が伝わることでも有名です。1568年に戦国武将の上杉謙信が北条氏康と和議を結んだ場としても有名で、江戸時代には徳川家も厚い信仰を寄せました。

毎年6月ごろには、参道と境内を大量のあじさいが彩り、美しい景色を見せてくれます。秋は紅葉で色づいた木々と、風情ある仏閣のコラボレーションも見どころなので、ぜひ登山時に立ち寄ってみてください。

おすすめスポット②:ノスタルジーな雰囲気の玉川の湯(金魚湯)

出典:栃木県公衆浴場生活衛生同業組合 栃木の銭湯

登山のあとはやっぱりお風呂。玉川の湯は明治22年に創業した老舗銭湯です。風呂はもちろん、入口からロッカーまですべてにおいて昔懐かしい、レトロな雰囲気がただよいます。

近年は重油をボイラーで燃やしてお風呂を沸かす銭湯が多いなか、玉川の湯は昔ながらの薪だきを使用。登山帰りの疲れた体にまろやかで柔らかい湯が染みわたることでしょう。

太平山へのアクセス駅であるJR両毛線太平下駅・または東武日光線新大平下駅の隣駅である栃木駅から徒歩9分の場所にあり、立ち寄りやすさも抜群なのでぜひ訪れてみてください。

営業時間14:00~22:30
定休日水曜日
料金大人:400円
中人(6才以上12才未満):150円
6歳未満:80円
公式ホームページhttps://www.cc9.ne.jp/~harukin411/99_blank001.html

おすすめスポット③:岩下の新生姜ミュージアム

出典:岩下の新生姜ミュージアム 公式ホームページ

CMなどで「岩下の、新生姜~♪」という音楽を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。岩下の新生姜を作っている岩下食品の本社は、太平山のすぐそばである栃木県栃木市にあります。

会場全体を新生姜のピンクに染められており、ギャラリーや売店、アトラクションが楽しめます。また、館内のカフェでは自慢の新生姜をたっぷり使用したピザや生姜焼きがいただけるほか、なんと岩下の新生姜が食べ放題。

新生姜ミュージアムも前述の玉川の湯と同様に、太平山アクセス駅の1つ隣である栃木駅から徒歩12分でアクセスでき、入館料無料で楽しめるので、太平山に来たらぜひ立ち寄ってみてください。

営業時間施設:10:00~18:00
カフェ:11:00~18:00(L.O.17:30)
休館日火曜日(祝日除く)・年末年始
入館料無料
※カフェでの飲食は別途有料
公式ホームページhttps://shinshoga-museum.com/
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