40デニールのゴアテックスとアークテリクスのオリジナルの化繊インサレーション、コアロフト™を組み合わせたインサレーテッド ジャケットが今回レビューするアークテリクスのベータ インサレーテッド ジャケットです。高所登山や厳冬期におけるスキーなど、様々なアクティビティで活用することができるジャケットです。今回はベータ インサレーテッド ジャケットのスペックとデザイン、行動着としてのメリットと着用感について紹介していきます。
ベータ インサレーテッド ジャケットのスペックとデザイン
ベータ インサレーテッド ジャケットは、アークテリクスのオリジナルの化繊綿コアロフト™と、表生地に40デニールのゴアテックス、裏地に20デニールの平織りナイロン素材を組み合わせたジャケットです。
ゴアテックスが表生地に使用されているので防風性と防水性、耐久性を備え、コアロフト™による保温性と透湿性を兼ね備えた特徴あるジャケットです。重量は680g(メンズMサイズ)と非常に軽量です。
冷たい風がジャケット内に入ってこないように袖口にはベルクロテープを備え、裾には素早くフィット調整を行えるドローコードが左右に備えられています。
ポケットは全部で6箇所備えられており、ハンドウォーマーポケットはジッパー付きで、中は起毛素材で保温力を高めています。胸ポケットはすぐに取り出して使いたいスマートフォンなどを収納しておくのに便利なサイズのポケットです。ポケットに入れたものが落下しづらい深い形状のポケットです。
内側には左手側に深い形状のジッパー付きポケット、右手側にはジッパーなしでストレッチバンドが備えられたポケットが備わっており、ゴーグルやグローブなどを収納しておくのに便利です。
フードはヘルメットに対応したストームフード™で、ヘルメットをしていない状態でも頭にフィットするように、後頭部に備えられたドローコードで頭の周りをフィットさせることができ、フロントジッパー付近に設けられたコードで、顔の周囲をヒットさせることができます。
冷たい風に吹かれた時、雨や雪に叩かれた時、しっかりと頭と顔を守り、ハリのあるツバで視界を妨げず、雨や雪が顔に当たりづらいようにデザインされています。
通気性の確保にも優れたデザインが採用されており、フロントジッパーはダブルジッパーで、ピットジップもダブルジッパーで通気性の確保を容易に行うことができます。
行動着としてのメリットと着用感
化繊インサレーションの上にゴアテックスジャケットを羽織っている状態を、このジャケット1つで完結させています。だから寒い季節の高所登山でアクティブインサレーションとゴアテックスジャケットをずっと着用し続けているようなシーンにおいて様々な利点があります。この利点について着用感とともに詳しく紹介をしていきます。
行動しやすく優れた着心地
パターンには立体構造が採用されているので非常に動きやすく突っ張り感が全くありません。
化繊インサレーションの上にゴアテックスジャケットというレイヤリングを検討する際、それぞれのウェアのサイズ感や着丈・袖丈の長さが合わないと、ゴワゴワしたり、動きづらかったり、脱ぎ着がしづらかったりと細かなストレスが蓄積されてしまいます。しかしこのジャケットは1枚で2役を担っているので、このようなストレスが皆無です。
またミドルレイヤーとアウターのフードが重なってしまう、ポケットがたくさんあって出し入れが面倒になってしまうということも皆無です。
通気性と発汗を抑える機能性
登山をしていて「暑い」と感じた時に、アクティブインサレーションとゴアテックスジャケットが別々になっていると、脱ぎ着によって体温調整を容易にすることができますが、ベータ インサレーテッド ジャケットはそれができません。しかしながらフロントジッパーやピットジップを開けるといっきに肌に近いところへ冷たい空気を送り込むことができるので、素早く熱気を外に排出するメリットがあります。
例えば発汗量が多いハードな登山では、ベータ インサレーテッド ジャケットだとレイヤリングができないことで体温調整が難しいことが予想されますが、寒い場所で発汗量が少ない登山では1枚で2役を担っていることで動きやすく、暖かく、ダイレクトな通気調整がメリットに働くことが非常に多いです。