汗冷えとは
汗冷えは登山においてとても危険なメカニズムである。体を動かしている時に発汗してウェアに付着した後、それが乾く時に体の熱を奪われるために寒さを感じる。これが汗冷えである。水分は空気と比較すると熱伝導率が25倍と高く肌やベースレイヤーに汗が残った状態で行動をし続けると体の冷えにつながる危険が伴う。登山中に樹林帯では風が少なく汗をかきやすい。その後、稜線に出て強い風に当たると急激に体温が奪われ、これが続くことで低体温症になってしまう危険性が伴う。このため前提として汗をかかないようにレイヤリングに気を付け、汗をかかないマイペースで行動を心がける必要がある。速乾性の高いウェアは渇きが早いのと同時に体温を奪われる時間も早くなる。逆にゆっくりと乾くメリノウールなどは体温の奪われる時間もゆっくりとなる。また肌から素早く汗を遠ざけるためにメッシュ地のウェアをレイヤリングに取り入れると効果的である。